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切子とは、ガラスの表面に金盤や砥石を用いて、 いろいろな模様をカットする技法、つまりカットグラスのことです。
江戸切子を創始したのは大伝馬町でビードロ屋を営む加賀屋久兵衛です。
久兵衛はビードロの製造技法の先進地であった大坂で学び、 その後、江戸に戻りビードロ屋を開業し眼鏡、寒暖計、比重計などを
製造していました。
切子技法によるキラキラと輝く精緻な文様は、 それにふさわしいガラス素材「クリスタルガラス」を得て、 より真価を発揮していきます。
そして大正から昭和にかけては、工芸ガラスといえば カットグラスといわれるほど
カットグラス業界は急速に、しかも高度な発展を遂げ、 昭和15年頃には戦前における最盛期を迎えました。
今日、東京における切子工場は江東区と墨田区の両区に 全体の八割が集中しています。
なお、江戸切子と並び称される薩摩切子は、 薩摩藩が江戸のビードロ業者四本亀次郎を招き、
藩を挙げてガラス製造に取り組んだことから 急速に発展したものです。
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