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小紋とは室町時代に発祥し、江戸時代に普及した型染めのことです。
大紋型染め(だいもんがたそめ)、中型染め(ちゅうがたそめ)に対して、 細かい模様柄の型染めのことを小紋型染めと呼んでいたことから
この名が伝わったといわれています。
小紋の発達は江戸時代初期に武士の裃(かみしも)に細かな模様が染められるよう になってからです。
江戸には全国の諸大名家の江戸屋敷が置かれました。
こうしたことから 江戸の町に多くの武士階級が増え小紋の需要もたいへん多くなり
諸大名家では各自特定の文様柄を決めて着用していました。
はじめは 武士だけの裃小紋でしたが 江戸時代中頃から兆人分かが栄えると小紋染めは 庶民生活に必要な、きものや羽織等に染め上げるようになり 需要が拡大し、盛んにつくられるようになりました。
明治の初めに発布された断髪令や欧風化の影響により 男子の小紋の需要は大幅に減りました。
しかし 女性のきものとして需要が増え続け、 明治中頃には小紋に草花模様を描いた訪問着等が出来、
女性のきものの「華」として、今日まで親しまれています。
現在、東京染小紋は、東京で型彫りをし、染められるものをいいます。 この型彫りは
錐と小刀を使って文様を彫ります。
その種類は 「錐彫り」「突き彫り」「引き彫り」「道具彫り」等があげられます。
そして 型紙を一度に7、8枚重ね、長さ13cm幅40cmの間に彫ります。
なかには、細かい柄で、3cm平方に千個以上の穴をあけるものもあります。 こうした型彫りの文様が、すばらしい小紋を作り出します。
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